とても美味しいお店なのにもかかわらず、
そのあと、あまり足が向かないお店があります。
そういうお店の特徴は、いくつかあるのでしょうが、私はこれ、だと思っています。
それは、
「その店の強みが言語化しにくい店は誘いにくい」ということ。
僕が一人飲みをするわけではないので、誰かを誘います。
僕がホストとして、誰か(友人、部下、上司、お客様)を誘うときには、
その店のインパクトのある「なにか」がほしい。
その誘い文句で、招待するゲストが
「おお、いいですね。そんな店があるんですね!」「一度いってみたい!!」と
イメージがわき、心動かす強烈なうたい文句です。
そのとき、どんなセリフを流すのか。
<なにを>口コミで流していくのか。
その<なにを>が、みつけられるお店と、そうでないお店でわけられてしまうのです。
見つけられるお店は、店主が自分のお店の強みを良く理解しています。
どこで勝負したいのか。それを、会話の中で表現してきます。
「うちは、日本酒、750本常備しています」
「うちは、10席だけですけど、都会の隠れ家です」
「〇〇料理専門では、まだ、都内でうちくらいなもんでしょう」
また、弱みも言い回しによって、強みにしています。
「うちは少ないスタッフで回しているので、遅いです。
スローフードをお愉しみください」
逆に、店主に迷いがあったり、自己分析不足だと、言葉に力がありません。
どんなに味や雰囲気が平均以上でも、特徴が際立っていないとインパクトがない。
行く意味がない。誘う意味がない。
人は<意味>を求めているわけで、
<言い訳け>を用意してあげること…
それが、店主がねるべきマーケティング戦略です。
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また、口コミというのは、<なにを>流すのかも重要ですが、
その魅力をいかに短時間で表現できるかどうか…も重要です。
私の経験値でいくと、15秒!
15秒にのらないものは、まだまだ、洗練されていません。
「すごいんだよ・・・ここは、日本酒天国でさ。
日本酒を結構おいている居酒屋でも、せいぜい30本~50本だよね。
でも、ここはどのくらいだと思う?
めちゃくちゃ旨い日本酒が750本だよ!
居酒屋の店主がベンチマークしにくるほどの店でね、
いまでは、一見さんお断りになっているんだ。
いまの時期だったら、〇〇と△△が旨いんだよ。。いかない??」(15秒)
誰かに誘われるときに、うだうだ15秒をこえると集中できません。
あれも、これも、は失敗します。
勇気をもって捨てるところは捨てる。
どっちつかずで、ありきたりだと、口コミのパワーも失います。
僕は、この特徴が際立ったお店には、
本当に、いろいろなお客さんをつれていきます。
そして、そのお客さんも、また誰かをさそってリピートします。
そして、おもしろいのが、わたしが彼らを口説いたときと同じ台詞で、
彼らも、知人や彼らのお客さんを誘っているのです。笑
口コミは<取り扱いやすい状態>で流していかないと、途絶えてしまいます。
だから、短く、インパクトがあるもの。
それならば、誰もが次の人にお届けできます。
この15秒が、洗練されてくると、勝手に誘い文句が一人歩きしてくれるのです。
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ここまで書いていることは、レストランでのお話ですが、
これは、どんなお仕事でも共通しているのでは…と思っています。
ヒット商品、ヒット曲、ヒット映画…。
やはり何かが流れていますし、15秒で表現できている。笑
そして、組織の中で働く際のパーソナルブランディングでも使えそうです。
あなたの仕事人としての強み、弱み。
それらを自分自身でセルフマーケティングしていきたいところです。
僕の仕事も、プロフェッショナルとして仕事をしているわけで。
それは、レストランとまったく同じ。
なにを売りにしているのがわかりづらかったり、
得意料理がないレストランになってしまう、といけませんよね。
皆さんも、いかがですか?
皆さんを一言でいうとなんなのか?
皆さんの仕事人としての強み、弱みを鑑みた中で、
さて、どんな口コミが流していきましょうか?
そして、それは、15秒にのっていますか?
今日もきっと・・・I・W・D!