いつも年末年始は、家族で旅行に行ったりもしますが、
喪中でもあり、かつ、受験生をかかえていたため、自粛モード。
そのかわり20冊の本を読んですごしていたのですが、
その時、印象深かったのは、この本。
『人生で起こること すべて良きこと』 田坂 広志著
ここのところ、
「レジリエンス」「折れない心のつくり方」「逆境の乗り越え方」といった
厳しい世の中をどう乗り越えるのか、を扱った本が多いのと、
そういったことで実際に悩んでいるリーダーや経営者の方も多かったため読んでいたのです。
気になるキーワードを、いつも自分なりに要点をノートにまとめるのですが、
「突然の事故、怪我、といった不運な出来事。
意見が合わない、好みが合わない、攻撃的な人、不愉快な人、苦しめる人
といった不幸な出逢い。
こうした出来事や出逢いは、生きていると必ず起きるわけだが、
それらの出来事を他責にしたり、逃げたりせずに、
引き受け、向き合い、正対すること、それが重要である。」
「正対するためには、
…不運な出来事や不幸な出逢いには、無条件で<有難うございます>と言い、祈る。
…そして、<人生で起こることはすべてに深い意味がある>と唱える
…そして、<人生で出逢う人には、すべてに深い縁がある>と唱える
…すると、静かで賢明な自分が現れる」
と、ノートに書いていました。
上記の考え方は、この本に出会う前からも、他の本でも学んでいましたし、
過去、そうした人との出逢い、その人からの仕打ち、などを本気で悩み、
がむしゃらに乗り越えてきたので、そうした思考回路は、既にできていたと思います。
ただ…
「突然の事故」「大怪我」などは、そういう体験があまり思いつかず、
いざというとき、「こんな風に思えるのだろうか…?」「実際にできるのだろうか?」
とノートに書いていました。
まさか、その日の深夜にこんなことが起きるとは知らずに。
1月2日の夕方、読み終わって24時をまわろうとして寝ようとしたときに、
最後の追い上げで勉強していた息子が、自宅でつまづき転んでしまい、そのときメガネが割れ、
その破片で眉毛から下あごまでスパっと顔面が切れて血が噴き出てしまうといった大怪我に。
なんてことに…。
親もショックでしたが、本人も噴き出る血にショックになるような事態。
しかし、直前まで読んでいたこの本のおかげだったのかと思います。
一瞬は、かなり動揺し、
「なんでまた…。」
「どうしてこうなってしまったんだ…。」
と、起きてしまったことの原因を追究するような問いが流れましたが、
数秒後には、
「生きている。ありがとう。」
「これは、なにかのメッセージ。意味がある。」
「いま、すべきことはなんだ?」
この言葉を息子と一緒に唱えている自分がいました。
その会話のやりとりを通じて「心を整え、心を静め」ことができ、
私たち自身も、慌てることなく「静かで賢明な行動を取る」ことができたのかもしれません。
本当に、本当に、一時はどうなることかと思いました。
しかし、息子もあの「痛い目」にあってから、
すこしは、人生をなめずに(笑)、真摯に向かい合う耐性ができたように思います。
我が家では、あの日のあの体験を経て、あの本でいいたかったこと、
「人生で起こること すべてに意味があること」という考え方は
あまりにもインパクトの強い事件だったことで、インストールされたことと思います。
あとは、良き結果をだせるように導いてあげることで
「人生で起こること すべて良きこと」になるのかな、と。
人生、いろいろ。
今日もきっと・・・I・W・D!