組織やチームで共有する「問い」は
組織やチームに刺激を与えます。
そして、質の高い「問い」は
組織やチームの成長を促します。
こうした「問い」のことを、
「コモンクエスチョン」といいます。
ある自動車ディーラーで、こんなことがありました。
車をお持ちの方ならご存知かと思いますが、
販売店舗では、大きく二つの部門があります。
新車を販売するチームと、
車のメンテナンスをするサービスチーム。
新車販売のトップは販売課長。
サービスのトップは工場長。
業績のいい店舗は、販売課長も工場長も仲が良く、
チームメンバー同士も実に協力的です。
しかし、そうはいっても、結構、お互いに喧嘩しやすいのです。
「やれ、営業の仕切りが悪い!」
「やれ、サービスが遅すぎる!」
店舗内で喧嘩が始まります。
放っておくとお互い話もしません。
挨拶もしません。
販売課長と工場長が、
ここ数日、口もきいていない、というのもザラです。
そんな喧嘩をしているとき、業績がいい店舗の店長は、
どこからともなくやってきて
こんな「コモンクエスチョン」を発します。
「おいおい、お前たちさぁ、
そもそも俺たちの敵は、誰だったんだっけ?」
この言葉を、険悪な雰囲気の現場に投げかけて、
その場を立ち去ります。
この言葉で、一気に、彼らは目が覚めます。
本当の敵は、目の前の道路の向こう側にあるライバル店だ、ということに。
お互いで喧嘩していることに、何も意味がない、ということに。
「コモンクエスチョン」は、視点を変えます。
そして、チームを救います!
□そもそも、自分たちは何を目指していたんだっけ?
□本当の自分たちの敵って誰だっけ?
□自分たちのお客様って、誰? どこにいる? そして、何を求めている?
□お客様をびっくりさせちゃうサービスって、何だろう?
□地域で一番の店舗にするために、これからやりたいことは?
□最高の仕事って、何かな?
このような「コモンクエスチョン」のうまい店長と
一日一緒にいると実におもしろい。
上記のような問いが、次々に職場に投げかけられるのですから。
そのたびに、メンバーたちが、はっとする。
質の高い「コモンクエスチョン」は、人の頭の中に残ります。
そして、ぐるぐるまわって、頭から離れなくなります。
「コモンクエスチョン」は、自走する人たちをつくります。
成長し続ける組織をつくります。
みなさんの組織やチームにとっての
「コモンクエスチョン」は何ですか?
今日もきっと・・・I・W・D!