『きれいにまとめすぎない』

 

「聞いている部下の反応が違うんです。

   明らかに、喰いつきが違うんです!」

 

リーダーシッププログラムを受けられているAさんが

ここ一ヶ月間の活動をグループメンバーにシェアするときに

嬉しそうに、こう語ってくれたのです。

 

Aさんは、見た目も、内面も、実に真面目そのもの。

話し方も、話す内容も、風貌も。笑

 

でも、彼は実は悩んでいて。

 

数か月前にもらった360度多面評価の内容で部下からの自由記入欄に

「距離を感じる」「本音を言ってほしい」「いっていることは正しいのだけど」…と

 

部下たちからは、少し距離感を指摘するコメントがたくさん書かれていたのです。

 

そこで、彼が取り組んだのは、

「自分の思いを伝えていくときに、きれいにまとめすぎない」ということ意識し実践したのです。

 

例えば、

部下に「実は自分は競馬をやるんだ」というプライベートの話をすると、

部下との距離感が縮まるのが明らかに分かった…とか。

 

今まで意図的にいわなかった、「困った」とか、「悩んでいる」とか、

そのとき「頭にきた」とか、そういう自分自身が感じた感情をありのままに話したら、

身を乗り出してきいてくれる部下がではじめた…とか。

 

そして、これまでは方言をあまり使わなかったが、

意図的に方言丸出しにしてみたら、意外にも伝わっていた…とか。

 

***

 

今までのAさんのOSでは、

 

「上司たる者、正しいことをいわないといけない」

「上司たる者、そんなことを言ってはいけない」

 

という思いがあったのでしょう。

 

しかし、今回、勇気をもって、その制限を外して、

ありのままの自分をさらけ出してみると、

意外や意外、好意的な反応が手に入れることができたのです。

 

このメルマガを読んでいるリーダーの皆さんは、

なにかしらとコメントをする場面や、意思表示をする場面が多いことでしょう。

 

そのとき、きれいにまとめた内容をお話するのもひとつなのですが、

自分自身の中で思っている本音を、ありのままに伝えていくこともありなのではないでしょうか。

 

実は、部下たちは、きれいな話や、まっとうな話よりも、

それを聞きたいと思っているのではないでしょうかね…。

 

今日もきっと・・・I・W・D!