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『困った上司にどう対処する? 一般企業でみられる現象編』

成果をあげていくためには、

部下育成やチームビルディングが重要となってきますが、

実は、それと同じくらい、、、いや、もしかしたら、

それ以上に重要なものに「上司との関係」があります。

 

皆さんも、上司との関係に悩んだ経験はお持ちではないでしょうか?

最近は集合研修も復活して、懇親会などもセットになっていますが、

懇親会でお酒もはいって盛り上がってくると受講生からも、

ぶっちゃけ話もでてくるわけです。

 

「うちの上司、決断が遅いです。というか、決めないんですよね」

「他の本部からきて、経験不足でまったく機能してないんです」

 

いらついた口調で、悩みや批判、評論が次から次へとでてきます。

 

で、彼らに、

「で、どうしているんですか、そんな上司には?」

ときくと、ほとんとの人が、こんなパターンをやらかしています。

 

なんで決められないんですか!上司なんだから決めてください!

と直接的な批判や攻撃をしている。

 

ほほう、お手並み拝見といきましょうか、、、と

まったく現場の情報やこれまでの経緯などの背景情報をあげない。

 

上がダメなんで、そのまた上司に、

ダメですよ、あの人。あなたから、言ってやってください!

と告げ口をいいにいく。

 

などのような、

上司を困らせるような攻撃的な行為や、

批判、評論、非協力的、な行為をしてしまうのです。

 

おそらくみなさんも、一度は(笑)

そういうことをしてしまったことがあるかと思います。

 

しかし、その結果、どうなるかというと、、、

多くの場合、負の連鎖を引き起こす可能性があります。

 

 

一言でいうと、

上司自身の存在証明(存在価値を示そうとする)のスイッチが、はいってしまう…泣

 

具体的には、

 

闘争(対立の激化)

ポジションパワーを行使し、部下(あなた)を抑え込もうとする

排除しようとする、あなたの大切なものを奪う

 

逃走(消極的な姿勢)

責任回避や思考停止に陥り、部下(あなた)と距離をもち、

組織の機能が低下する

 

どちらの場合も、組織全体にとってマイナスの影響をもたらします。

※上司の上司にたいしての告げ口も、機能するケースもあれば、

 上司の上司の任命責任を問う行為でもあるので、時に逆鱗にふれ、

 あなたが、はずされたり、飛ばされたりする、、、こともあります。

 

では、どのようなアプローチが効果的なのでしょうか?

答えは意外にシンプルです。上司をサポートすることです。

 

そんなことをいうと

「えっ?あんな能力不足の上司をサポートするんですか?」

と疑問に思われるかもしれません。

 

しかし、長期的な視点で考えると、

これは非常に戦略的な選択肢なのです。

 

上司をサポートすれば、

あなたがもっていなくて上司がもっているパワー

(ポジションパワーや経営情報や人脈など)を

貸してくれるかもしれません

 

そのことによって、

組織としての成果をだせるかもしれません。

 

そして、その結果、

その上司は昇進するかもしれません。

※ここの「イケてない上司を昇進させるのに貢献している自分」に

 納得がいかない、というメンタルブロックもあります。

 

ここからが重要です。

その際には、いまよりも、より大きな責任を負うことになります。

そうなれば、自ずと実力が問われることになるでしょう。

 

結果として、二つのパターンとなります。

 

真の実力を身につけ、優秀な上司になろうと本人が努力をしていく

本人の能力不足が露呈し、適切な人事措置が取られる

 

いずれの場合も、組織にとってはプラスの結果につながるのです。

 

あなたが、するべきことは、

上司と共創し、組織のパフォーマンスをあげることであって、

上司を批判したり、足を引っ張ったり、自分の方が長けていると

上司と競争することではありません。

 

そして、あなたの部下も

あなたが、あなたの上司に対して

必死に「存在証明(闘争/逃走)」している様

じっくりと見ている、、、ということをお忘れなく。

 

ここで、小さな課題の提案です。

 

今日から一週間、

まずはあなたの上司の「改善が必要な点」を1つ特定し、

それをサポートする方法を考えてみてください。

そして、実際に行動に移してみましょう。

 

上司の反応はどうでしたか?

自分自身にどのような変化がありましたか?

チームの雰囲気に変化はありましたか?

 

1~2週間後、この経験について共有していただけると幸いです。

 

今日もきっと・・・I・W・D! 

 

※今日のこのお話は、一般的な企業で起きがちな現象です。

 一方、オーナー企業で何十年も創業者が君臨しつづけている、とか

 未上場でフィードバックループがない企業、パワハラ、セクハラ、

 不正行為が黙認されていたり、揉み消されている企業などの場合は、

 今日の話とは別の対処が必要となります。異常な企業のケースは

 次号にて、お送りしますね。