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『日常と全く異なる環境に身を置く』

 

私のX(旧Twitter)をご覧の方はご存じのことと思いますが、

先週の11日、12日、13日と、「皇居勤労奉仕団」に参加してまいりました。

 

 

皇居勤労奉仕団とは?

 

「皇居勤労奉仕団って何?」と思われた方も多いのではないでしょうか。

これは一般の国民が皇居内で清掃や草取りなどの奉仕活動を行う制度で、

宮内庁が主催しています。4日間(今回はインフルエンザ流行の懸念から3日間)

のプログラムで、普段は立ち入ることのできない皇居の内部で活動する

貴重な機会です。

 

応募は抽選制で、私は7年前に初めて参加し、今回が2回目の参加となりました。

 

皇居勤労奉仕団での3日間

 

1日目:東御苑での気づき

 

初日は東御苑での草取り作業。

ハルジオンなどの雑草を斧も使いながら除去していきます。

 

立って見ると綺麗に見えるのに、しゃがんでみるとまだ雑草がはびこっている—

 

この発見が私にリーダーシップの本質を思い出させました。

高い目線だけでは現場で起きていることが見えず、かといって現場視点だけだと

全体が見えない。リーダーには両方の視点が必要なんですね。

草取りという単純作業から、こんな学びが得られるとは思いませんでした(笑)。

 

2日目:最も神聖な場所での奉仕

 

2日目は「宮中三殿」(中央が賢所、西が皇霊殿、東が神殿)周辺の奉仕活動。

皇居内で最も神聖な場所とされるエリアで、

「右幄舎(みぎあくしゃ)」「賢所正門」「回廊」の拭き掃除を担当しました。

一般人がめったに入ることのできない場所での奉仕活動。

歴史の重みを感じながらの清掃作業は、身が引き締まる思いでした。

 

3日目:天皇陛下御会釈

 

3日目には天皇陛下の御会釈があり、蓮池参集所にて私たち奉仕団に対して

ご下問賜り、労いのお言葉をいただきました。団長が立派に答辞を述べる姿を見て、

7年前に初代団長を務めた私も感動しました。

 

天皇陛下のご下問に答える役割は、経験した人にしか分からないプレッシャーと緊張、

そして感動があります。多くの人にこの特別な体験をしてほしいと心から思いました。

 

 

普段では味わえない特別な体験

 

長和殿と正殿の間の中庭掃除

 

白那智石の砂利が敷き詰められた中庭での雑草除去作業。

一見すると単純な作業ですが、いつの間にか没頭していました。

表からは見えない部分を丁寧に整える大切さを再認識する時間となりました。

 

「ああ、自分の部屋も早く整理したい」と思わせる不思議な作用もありました(笑)。

 

 

伝統と技術の結晶

 

皇居内には日本の伝統と技術の素晴らしさを感じる場所がたくさんあります。

正殿の屋根上にある「瑞鳥(ずいちょう)」は高さ2.3メートル、重さ1トン

もある伝説の鳥で、めでたい前兆の象徴。嘴を開けた鳥と閉じた鳥の対が

「あうん」を表し、物事の始まりと終わり、調和とバランスを意味しています。

 

また、長和殿南庭の「大刈込み」は、高さ6メートルにも及ぶ22種類の樹木を

組み合わせた見事な庭園。植木職人の手作業による芸術作品に圧倒されました。

便利さを求める現代社会で、こうした伝統技術が失われないことを

願わずにはいられません。

 

 

時間の流れが違う場所

 

南庭から御馬見(おばけん)を通り、芝生エリアで休憩した時のこと。

「皇居の中で芝生に寝そべる体験は一生に一度かも」と団員同士で話しながら、

特別な時間を過ごしました。

ここだけ時間の流れが異なるような不思議な感覚。

日常から切り離された空間での癒しは格別でした。

 

皇居を出て感じたこと

 

3日間の活動を終え、桔梗門を出た瞬間。「一般社会」に戻ったと実感すると同時に

大切な時間を過ごせた感謝の念が溢れました。

7年前と比べて体制も大きく変化していましたが、宮内庁職員の方々による

丁寧な解説のおかげで、皇居や宮内庁への理解がより深まりました。

歴史と伝統を守りながらも時代に合わせて変化する姿勢に感銘を受けました。

 

 

普段と異なる世界に触れる価値

 

今回の体験を通じて、普段の忙しい日常から離れ、

異なる世界やペースに触れることの大切さを改めて実感しました。

 

目の前のことだけでなく、未来について考える余裕が生まれ、

細かいことに囚われず、日本という国全体について深く考える機会となりました。

 

これからもっと日本のことを知りたい、考えていきたいという思いが強くなりましたし

そういうことを、もっと発信していこうと思いました。

 

私たちリーダーや経営者は、時にはこうした「非日常」の体験を通じて視野を広げ、

心を整える機会を持つことが大切なのではないでしょうか。

 

皆さんも、機会があれば「皇居勤労奉仕団」への参加を

検討されてみてはいかがでしょうか。

 

または、普段と異なる環境に身を置く体験を意識的に作ってみてください。

新たな気づきや、より広い視野が得られるかもしれません。

 

今日もきっと…I・W・D!

 

皇居勤労奉仕団への参加方法が気になる方へ:

宮内庁のホームページから応募できます。一年を通じて開催されていますが、

募集は抽選制となっています。

詳しくは「宮内庁 皇居勤労奉仕団」で検索してみてください。